2018年3月6日火曜日

第6回 ノービに会ったこと


 先日、来日中のNorbi Whitlney(ノービ・ウィットニー)、というイギリス生まれのジャグラーに会いました。



From left : Norbi, Naoya, Daigo

 優れた写真をいくつも発表していて、実のところ、僕は長いこと彼を専業写真家だと思っていました。




ノービの作品たち Photos by Norbi Whitney

 本当は、ジャグリングパフォーマーとしても活躍しています。昨日浅草で行われた空転劇場という舞台にも出て、リングのエレガントでソリッドな演技を披露していました。そんなノービに、2月下旬、個人的に会った時の話。

 PMジャグリングの板津大吾さんに企画してもらい、ノービと3人で、どら焼きで有名な喫茶店に行くことになりました。まずはうどんを食べて、(ノービも「ウドン」と楽しそうに読んでいました)名物のどら焼きに取りかかったところで、(このどら焼きは、あの藤子F不二雄が愛したどら焼きだそう)「ジャグリングの写真の撮り方のコツ」を教えてもらいました。僕は人に会うとすぐ「いい人」認定をしてしまうのですが、ノービもご多分にもれず「いい人」でした。とても話しやすく、自然に、きちんと英語の速さや、使う単語の難度を下げて、色々と説明してくれます。物腰もとってもやわらか。

 まずノービ流、ジャグリングの写真を撮る1番のコツは、被写体が「ジャグリングをしない」こと。矛盾しているようだがこれは大事。
 ジャグリングは、動いている時に魅力が一番発揮されるもの。だからその一部しか取り出すことのできない写真に撮る時は、画面の構成を考えて、ダンスを撮るのと同じで、まず体のラインを面白いものにする。そこに道具を入れてあげる。

 Photo by Norbi Whitney これは実際にはジャグリングしていない

 そして次に大事なのは、風景そのものがよく撮れていること。だからジャグリングを撮るにも、まず風景写真の撮り方をよく研究して、それからジャグリングを付け足すんだよ。と彼は言いました。



 Photos by Norbi Whitney

 本人がジャグラーでありながら、面白いことに、一番写真を撮るのが楽しいのは逆立ちだね、とも。理由を聞いたら、動かないから。ジャグリングは、動くので写真を撮るのが難しいのです。アドバイスとして、「まずは動画を撮るのがいいよ。写真よりは簡単だから」とのことです。彼はジャグリング写真の撮り方のコツを解説したビデオも作っています。


 ジャグリングでは、舞台を撮った写真はあっても、あまりジャグラーとジャグリングをテーマに写真を撮る、という人はまだまだその数は多いとは言えません。(それでも、日本だとたとえば、Misakiさんがとてもよい写真を発表しています。)チュートリアルまで丁寧に公開してくれて、(再生回数が全然伸びていないのがとてももったいない)実に、貴重な存在です。
 ノービさん、3月の末まで東京にいるようです。「ジャグラーやパフォーマーで、カッコイイ写真が欲しい方は、ぜひ連絡をください!」とのことでした。

 Photo by Norbi Whitney
 興味のある方は、Facebookや、彼のメールアドレス宛にコンタクトを取ってみてください。そうでなければ、僕に連絡をくださっても、つなぐことができます。

Norbi Whitney
Instagram:https://www.instagram.com/photonorbi/ (作品が見られます)

 しかし、ジャグリングの写真を撮るのに、「ジャグリングをしないのが大事だ」というのはコロンブスの卵的、明快な発想というか、確かにそれは多いに活用すべき手だよな、と、別に僕自身は写真を撮りませんが、目からウロコが落ちる思いでした。
 近々今度は、僕の地元、横浜を案内してあげる予定です。ノービはなにせ、いい人なので、非常に楽しみです。

2018年3月6日 10:00 文章に加筆修正

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