もっとも、空気は冷たいわ、雨はさめざめと降るわ、殴るような風が傘を吹き飛ばすわ、海辺の公園に行っても霧がかかったような状態で、散歩をするのに完璧な日とはとても言えませんでした。僕ははっきり言って朝から幸先不安でしたが、ノービさんは、「写真にはこういう天気のときでも、またそれなりの雰囲気があっていいものだよ」と、雨に濡れながらクラシックなフィルムカメラのシャッターを切っていて、いたってポジティブに楽しんでくれたようです。
2018/04/07追加 これがこのときに撮っていた写真。
まずは関内駅で待ち合わせをし、オススメの中華料理屋で、昼ごはん。酸っぱ辛いラーメンを薦めたのですが「いや、まぁ今回はいいかな」ということで、普通のラーメンを食べていました。
その間、僕にとっては衝撃的なことを教えてくれたのですが、ノービさんは、カナダで毎年開かれているサーカスフェスティバル、
僕は酸っぱ辛いラーメンを食べていたのですが、「リアリー?」と言った瞬間、酢でむせました。
色々な話を聞きました。始まった経緯、スポンサーを頼みに近隣のレストランを回った話、ゲストよりもオープンステージの方が面白いアクトが集まっちゃった話、300個のサンドイッチを頼んだ話など、全部書き起こしたらしっかりとした一本の記事になるくらいの興味深い歴史を聞きました。(あいにく詳細を記録にはとれませんでした)
いろんな人に毎年来て欲しかったから、毎回魅力的であるように、新しい実験をしたよ、とのこと。ケベックはわりと小さな町で、地域の人にも、積極的に働きかけたみたいです。
それが脈々と今も続いていて、これは人徳のなせるわざだなぁ、と思いました。「もうかつてのオリジナルの主催者たちは世界中に散り散りになったんだけど、今もなんとかメールで連絡を取り合って、運営を手伝っているよ」とも言っていました。
そのあと中華街をぐるりと歩き、kaguyaという、小洒落た店内から大桟橋が望める素敵なカフェに行ってコーヒーを飲み、(お抹茶を立てて淹れてくれます。チーズケーキやコーヒー、食事もあって、どれも美味しいです)「ジャグリングの技やスタイルを『盗む』」とはどういうことなのか、話しました。
一体どれぐらいの技術を人から「盗んで」いいのか、(またはそれをインスピレーションと呼ぶべきなのか)どこからが『盗んだ』ことになり、人と同じすることが許されなくなる限度というのはどこなのか、など、噛みごたえのある話題でした。ノービも長くジャグリングをやっている人ですから、言いたいこともたくさんあるようでした。
横浜のシンボル、ランドマークタワーや赤レンガ倉庫にも行って、その度ノービは良さそうなアングルを見つけ、ちょっといいかな、と言って傘を僕によこし、こぬか雨に濡れながら写真を撮っていました。僕はさながらアシスタントのように、ノービがちょっと視線を何かにいつもより長く止めると、無言で傘を受け取り、カメラを構えさせてあげていました。だんだんと呼吸がつかめてきて、なかなか楽しかった。
最後に、僕がいつも行っているジャグリングクラブに一緒に行き、練習。
きちんとした場所で練習をするのは久しぶりだそうで、リングを思う存分投げて、満足そうでした。
TurboFest : http://www.turbo418.com
Norbi Whitney
Instagram:https://www.instagram.com/photonorbi/ (作品が見られます)
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