2018年10月13日土曜日

第226回 僕だって本当は外国人と一緒にいることを、かなりのケースで不安だ、と思ってるんだ、っていう話。最終的には楽しいんだけど。そしてここは日本なのか。 (淡路島 Awaji Art Circus 編)

淡路島に来ています。
Awaji Art Circusというイベントに参加している。

昨日は、まず淡路島に夜行バスで到着し、着くなりすぐにAACの担当者のエレナさんに迎えに来ていただいた。
エレナさんは、今年の5月くらいからメールでやりとりをしていたのだが、その時は英語だった。
しかしいざ会ってみると、日本語がものすごく流暢な方で、びっくりしました。
まぁ、日本語でも大丈夫ですよ、とは前から言われていたんですけど。

聞いてみると、ウクライナ出身のエレナさんは大学でも日本語を専攻していて、もう、あしかけ15年勉強しているそう。
日本にも7年以上住んでいて、こちらで子供もいるんだそう。
なるほど。
イベントに行っても、スムーズに日本語で司会進行をしていていました。
「日本語がうまい」というのが逆に失礼なんじゃないかと思える人というのがたまにいますが、エレナさんは間違いなくそっちの人です。

さて、まずは民宿のような作りの(というか民宿だった施設を使っているよう)事務所に着き、アーティストたちと挨拶。
7カ国から来たというたくさんのアーティストたちが、のんびりしていました。




あいさつもそこそこに、いきなり、ルーマニアから来たマヌちゃんという人に(髪が真っ赤だ)「コーヒー飲む?」と言われ、コーヒーをいただく。

エレナさんに「ちょっと手伝ってもらえますか?」と言われて、水の入っただボールを運んだりもする。

座って何かしているスペイン人のルベンに話しかけると、「暇つぶしに作ってるんだ」と言って、宿泊場所の裏の竹林から取って来た竹に、カッターで「愛」という字を掘っている。



瞬く間に「一座」に入ったような気分である。

出発して、淡路島の南にある小学校へ。
一緒に行くのは、Cheese on Fireというハンドトゥハンドのカンパニーと、Nicolas Provotというラダーのアーティスト。
まさにEJCなんかで会う、オープンなタイプのフランス人、というか、一緒にハイエースで一時間も移動していると、車内の喧騒のせいで(主にフランス語)もはや日本にいる気がしなくなってきました。
もう二人の同乗者はエレナさんと写真家のナターシャ。

小学校では、まず子供たちにショーをして(わあわあ、きゃあきゃあ、とんでもなく盛り上がっていた。)次にスライドを使って、フランスの文化紹介。そして最後はちょっとした運動のワークショップをして、次の目的地へ。

子供たちはなんだか本当に、率直な反応を返していて、ああ、サーカスっていいなあ、と素直にこちらが思ってしまった。
なんか、ちょっと斜に構えた態度でサーカスを見ていた自分をそこに見たりした。
それが悪いというのではないが。

いったん徳島に入る鳴門大橋のふもとのあたりにいって、ドライバー交代をし、次の目的地のホテルへ。

向こうに見えるのは徳島県だ


ホテルでは、ロビーでショーを披露する。
あまりお客さんはいなかったが、奔放にショーをする3人。
「こんにちは〜〜」と言って、無実なホテルのお客さんたちを捕獲して席に座らせる。
でも、ショー、面白かったです。

終わる頃には、演者だけではなくカメラのナターシャもへとへとで、ぐっすり寝ていた。
僕は、JJFあとの仕事みたいなものがあったので、真っ暗なハイエースで、ヘッドホンをしてもくもくと文字起こしをしていた。

なんだか、自分は今どこにいて何をしているのか、全くわからなくなっていく。

途中でマクドナルドに寄ったりしてから、宿(じゃない、事務所)に戻ると、みんなリラックスしてお酒を飲んだり、適当に音楽を奏でたりしていた。

僕もそこに混じって、即興ディアボロをしたりした。
まぁ、こういう環境には、慣れているのだ。

と同時に、やっぱり、どこか「日常の自分」と、「『外国のアーティスト/ジャグラー』にかこまれた時の自分」の隔たりはかなりあって、唐突にものすごい寂しさを感じることが、わりにある。

「ああ、日本が恋しいなぁ」と思う。
日本なんだけどね。
そして、故郷の横浜はもっと恋しいな、と思ったりする。
でも横浜にいたらいたで、「飽きちゃったなあ」とか思ったりする。

旅の面白さって、「安心」と「新鮮」の絶妙なバランスの上で成り立っているんだよな。
「新鮮」が多いと、それはちょっとした冒険になる。
だから僕は、なんだか今、国生み神話で有名なこの島で、冒険しているような気分です。

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