2018年10月10日水曜日

第223回 エミールとお好み焼き

JJF3日目が終わって、ゲストのエミール・ダール君が「他の外国人の参加者とご飯食べに行く」というので、一緒に行くことにした。
何より、日本にいるのに、日本人と触れ合う時間が少ない、ってのは、やっぱりダメだろう、と僕は思うのだ。
この国に来てもらった以上、僕はなるべくいいホストになってあげたいな、と思う。

僕はこのことを、自分で旅行する中で学んだ。
国に対していい印象を持つのは、トイレが自動で開いてくれる、とかそういう理由で好感を持つわけじゃなくて、人々が僕のことを思いやってくれる、という時である。

で、大会の最中、いろんな人がエミールと積極的に関わっていたから、その点に関してよかったな、と思う。
どんどん、もてなしてあげるのがいい、と思う。

それでですね、僕は一緒にご飯を食べる、っていう経験が、すごく好きなんですよ。

何がいい、って、まぁ、一緒にお好み焼き焼いたりする方が、僕は好きだから。
一緒にリングさわるのもいいんだけど。

ほら、どうしても、ジャグリングのことになると、エミールの方が圧倒的に技術はあるわけだから、なんだか、ちょっと萎縮しちゃうじゃないですか。というか、エミールにとって僕が面白い存在である、ということは、つまり少なくとも体育館の中では、ジャグリングに関わることで、面白いことを見せることがメインになるわけです。
でも、僕はそんなに、いろいろ面白いことができるでもない。

でも、お好み焼きは、僕の方が先輩なわけです。
だから、「いいかエミール、これをマネしてくれよ」とか言って、お好み焼き焼くわけです。
じゅうじゅう。
そうすると、エミールも、なんだか喜んでくれるわけです。「わーお」って。

こういうことならば、結構誰にでもできるわけです。

そして、こういう些細なことを通して、ジャグラーは、ジャグラーとして、というより、人間として、「いい経験」をしてくれるんじゃないかな、と思う。

お好み焼き程度で、大げさな、と思うかもしれないけど、僕はそうでした。
フィンランドでトナカイのスープをご馳走になったり、フランスで美味しいケバブの店を教えてもらったり、そういうことが僕の旅をあたたかな印象で彩っている。

だから、ジャグラーというのは、特に外国から来たジャグラーと関わる時というのは、「ジャグリングをしない時」こそ、もっと積極的に関わるべきじゃないか、と思ったりするのだ。

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