2018年4月14日土曜日

第44回 『Bevis』を観て

現代のジャグリングを語るには欠かすことのできない2人、
ジェイ・ギリガンとエリック・オーベリによる
"Bevis"(べヴィス)という作品のフルバージョンがYoutubeで公開されました。



以下は、ジェイのフェイスブックに載せられていた解説です。

Erik and I have been performing this show since 2014, mostly at schools in Sweden. We usually link it directly into a workshop with the kids, which gives an overall ending to the show itself. In the workshop we teach juggling without the need for the audience to have any props. This film documents the project up until the point that we interact directly with the audience. "Bevis" was specially made to play in any room that has minimal ambient distractions, and with ordinary everyday lighting. "Bevis" means "Evidence" in English-

筆者訳 Translation by author 
これはエリックと2人で、主にスウェーデン各地の学校を舞台に2014年から披露している演技です。
通常は、演技のあとに子供向けのワークショップを行い、ショーを締めくくります。
ワークショップでは、子供たちに、道具を必要としないジャグリングを教えます。
この動画では、そのワークショップに入る直前までの部分を撮影しています。
"Bevis"は、「気を散らす要素がない、自然光が入る部屋」で行うことを想定して作った演技です。
(スウェーデン語の)Bevis とは、英語で「証拠」という意味です。

Kapsel HP

30分弱と少し長いです。
大まかな部分だけ観たい、という方はこちらをどうぞ。



とてもいい作品だな、と思いました。
理由はいくつかあります。

筆頭に来るのは、ヴィジュアルと音楽の心地よさです。
軽やかな動きと、優しい表情。
シンプルな服装。
道具の配色、素材のぬくもり。
穏やかな音楽と、力の抜けた、コミカルなドラの音。

この演目は図書館のようなスペースでやることが多いそうです。
その意表をつく「場所の面白さ」と、
ドラの音が鳴り響くところの「静けさを活かした演出」、
やおら鉛筆を3本組み立てて、その上でコップを載せるところのような
準備にしっかり時間をかけて見せるところ、
パターンを丁寧に見せていって「分からせる」やり方など、
環境の特質が生かされていて、とてもいい効果を出しています。

演目を「子供のために見せて」「ゆったりとした質感」を伝えるということが、
すごくはっきりしています。
下の短縮版では、子供達が喜んでいる様子が伝わって来ますが、
反応がすごく自然です。

「ジャグラーとして持っている技術を、いかに作品に昇華するか」
という点で特に非常に学ぶところの多い演技だ、と思いました。

これだけ丁寧な作品を作れる2人を、本当に尊敬します。
なんだかとても嬉しくなってしまいました。

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