2018年9月29日土曜日

第212回 文章と、ジャグリングその1

文章を書くことと、ジャグリングをすることのアナロジー、その1。

人は文章を書くとき「自分がおもしろいと思うこと」を書く。
でも、自分がおもしろいと思っていることを書いているはずなのに、なんだか少し気を抜いただけで、ツマラナイ文章になってしまいがちだよなぁ。

どういうとき、文章はツマラなくなるのか。

それはだいたい、受け手を具体的に想像できていないときに、じゃないか。

「ねえねえ、聞いてくれよ」と、言って話しはじめて、人の顔色を伺いながら話すと、ある種の緊張感が生まれる。
「これは、わかってくれたかな、うん、じゃあ次は」と、一個ずつ手順を踏んで、場に出して行くわけだ。

それとだいたい同じことだ。

受け手を想像することは、次に何を言おうか、ということの選択に大きく関わってくるのだ。

「聞いて欲しいんだ」
と本当に思っているかどうか、そういうことを見抜かれてしまう、ということだと思うんだ。

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