2019年4月14日日曜日

第373回 「あんなにもたくさんの人が運転免許の更新をする」

 昨年末に免許の更新に行った時に、たくさんの人がいるので驚きました。免許を取得した時も同じことで驚いた記憶がある。
 もちろん、そこらへんを走っている車の数のことを考えたら、一応事実としては認めざるを得ないところなのだろう。それでもなんだか、自分が生身で感じている実感とは随分数が食い違っているなあ、と思った。
 同じように、昨日たん君と公園に行ったら、たくさんの子供達と、その親が一緒に遊んでいた。それを見た時、僕はまだ行っていない中国のことをふと考えた。家の近所の公園でさえ、今までほとんど触れることのなかったような人間の層と出会うことになるのだな、と思ったからだ。

 まだ見ぬ中国っていう国の中には、13.8億人という人数がいるという。するとこれはもう、その、つまり、僕が意識の中でこの世界にいると思っている人間の数とは全く異なる大きさなんだろうな、という予感がした。
 実際には、その「ホントウの数」というのを知覚することは未来永劫ない。わかったつもりでいても、あくまで予感の形でしか、つまり結局自分の想像でしかない。だけど、「世の中には自分の知っているものとは随分違うものが『実際に』あるんだねえ」という生々しい実感は、これは非常にいいもんです。
 そういう生々しい実感を求めて旅をしているところがあるなぁ、とも思いました。
「へー、『実際』にあるんだ」とね、これです。
 この実感のために、あっちゃこっちゃ行ってるんだな、と思ったのです。

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